『ノンデザイナーでもわかるUX+理論で作るWebデザイン』を読みました
『ノンデザイナーでもわかるUX+理論で作るWebデザイン』のサマリと感想です。
さて本書ではWebサイトをデザインするときに必要な考えや法則が説明されています。
個人的には第5章の「情報のデザイン」と第6章の「画面設計のデザイン」が面白く読めました。ざっと重要な部分をおさらいします。
そもそもデザイン思考とは
「デザイン思考」とは問題をデザインで解決させる思考やプロセスのことです。
デザイン思考のプロセスは下記の通り。
「①共通認識を持つ」
「②問題発見」
「③問題を解決するためのアイデアの想像」
「④問題解決のための原型であるプロトタイプを作成」
「⑤それらをテストし繰り返す」
(デザイン思考の「デザイン」とは見た目や雰囲気などの世界観を指すのではなく、ユーザーの思考・行動に関わる部分を指します。)
誰もが使えるUIはアフォーダンスを利用する
状況と物の形などによって操作を理解させることをアフォーダンスと言います。説明しなくてもユーザーが理解できるように、UIはアフォーダンスを利用して作成することが重要。直感的に利用できないUIはユーザーを迷わせるだけです。
Webデザインの工程
1.UX設計…ユーザーの行動も含めた利用シーンを想定
2.ストーリーボード…利用シーンをストーリーボードで描写
3.情報設計…情報をどのような言葉で、どのように配置するのかを設計
4.ワイヤーフレーム…コンテンツの優先順位を明確化
5.ユーザービリティテスト
6.実装
こういう流れだよ、というのは覚えておいた方がいいかも。
UXの解釈・定義
UX(ユーザー体験)=「ユーザーのタスク」+「コンテキスト」
どのような利用シーンでどういうタスクを行うかを想定するのが大事。
情報を5つの分類方法で表現する
1.ロケーション(情報を位置で表す)
2.アルファベット(あいうえお順)
3.時間(TwitterやFBのタイムライン)
4.カテゴリ(種類、色、大きさなど)
5.ヒエラルキー(よく使う順、ランキング順など)
ユーザーの利用シーンに合わせて使い分けできるといいですね。
デザインの基本原則「近接」
人は距離が近い情報に「関係があるもの」と認識する習性があります(例:男女の距離が近い=カップル、離れている=友人)。関連している情報は、距離を近づけてグループ化することで情報が整理できます。
デザインの基本原則「反復」
反復は同じデザインの要素やグループを繰り返すこと。反復することによりユーザーはパターンを予期できるため情報を認識しやすくなります。ページをまたいでも一貫性が保たれ、ユーザーは共通性を見出します。
ミラーの法則
人間は情報をいくつかのかたまりにして記憶します。人間が短期的に記憶できる量には限りがあり、その量は「7±2」である(認知心理学者のミラー氏によると)そうです。例えば電話番号。「0312345678」だと記憶しにくく「03-1234-5678」だと覚えやすいですよね。
ヒックの法則
選択肢の数が多いほど、ユーザーの意思決定に要する時間は長くなり、さらには選択することを放棄してしまいます。選択肢が多い場合は段階的に選択肢を提示することを検討すべし。
視線の流れからUIを考える
・ユーザーが全てのテキストをじっくりと読むことはない。
・重要な情報は、冒頭の二つ目までに記載する。
・見出し、箇条書きは端的に内容が伝わるような表現にする。